若かりし日は、頻繁に脇毛をチェックしていた皆さん。
あなたの脇は今、どうなっていますか?
脇毛の処理はこまめにしていますか?
そういえば、最近ワキのニオイが気になるような?脇毛の処理をしていないからわきがになったのかしら?と思っているあなた!
実は、わきがと脇毛には大いに関係があります。
今日は脇毛がわきがとどう関係があるのか、そしてわきがを軽減させるための脇毛の上手な処理の仕方についてご紹介します。
やっぱり脇毛はわきが悪化の原因のひとつだった!

結論から言って、脇毛の放置はわきがの原因となり得ます!
ですが、大事な前提として押さえて欲しいのは、「脇毛が多いからといって、後天的にわきがになるわけではない」ということです。
わきがはあくまでも遺伝的体質ですから、先天的にそういう体質ではない人が脇のニオイを気にしている場合は、それはわきがのニオイではなく、不潔にしていることで汗や細菌が繁殖して臭っているだけです。
ですから、今日はわきが体質の人の脇毛との向き合い方、という観点でご紹介しています。
では、早速なぜ脇毛がわきがの原因になり得るのかを見ていきましょう。
その前にわきがの仕組みをおさらい

そもそもわきがというのは、脇にあるアポクリン腺から出る汗が原因となって発生するニオイです。
汗を出す汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺の2つがあります。
エクリン腺は私たちが「汗」と呼んでいるあのしょっぱい液体を出して体温調節をする役割があり、ほぼ全身に分布しています。
皮膚の真皮層から皮下組織上部にありますが、とても小さいので目視することはできません。
一方のアポクリン腺は身体の限られた部分にだけ存在し、体温調節ではなく体臭の原因になる汗を出す役割を持ちます。
皮下組織の上部の毛穴と同じところにあり、目で見えるほど大きくなっています。
かつて人間は、このアポクリン腺から出るニオイ(体臭)で異性にアピールしていました。
脇にアポクリン腺が多いのは、身体の上のほうにあることで相手の鼻の高さに近くなり、ニオイが伝わりやすくなるためと考えられています。
このアポクリン腺から出る汗が強くにおう体質を持っている人が、わきがの人達なのです。
脇毛がわきがの原因になるのはどうして?

ではなぜ脇毛がわきがの原因になるのでしょうか。
ここではその原因を大きく3つに分けて紹介します。
先ほど触れたように、アポクリン腺は毛穴と同じところにあります。
このため、腕を動かしたり脇が服に擦れることで脇毛が動き、それに伴ってアポクリン腺が刺激され、ニオイを伴う汗が出やすくなってしまいます。
脇毛が多かったり太いということは毛穴が発達している証拠です。
つまり、連結しているアポクリン腺も発達しやすいということを意味します。
毛穴の数も多くなるため、その分アポクリン腺の数も多くなるということです。
脇毛が多い人のわきが率が高い仕組みに納得ですね。
脇毛があることで脇の下がとても蒸れやすくなり、汗と雑菌が混ざって臭くなってしまいます。
また、動くことで脇毛が擦れて痒くなり、我慢できずに脇をかいてしまうと、皮膚が剥けたりそこから体液が出てきます。
わきがではなくても、それらが脇から強烈な異臭を放つ原因となってしまうのです。
脇毛の役割を復習しよう

大昔のご先祖様たちの時代からあるアポクリン腺。
これを刺激しないためにも、脇毛を無くしてしまえば良いじゃないかと思いますよね。
現代人は脇から動物的フェロモンを放出しなくても、視覚から相手の魅力を察知できる能力を既に備えるまでに進化しました。
余程のニオイフェチでない限り、アポクリン腺に存在意義を感じないでしょう。
では、アポクリン腺を刺激する元凶とも言える脇毛は、本当に私たちの身体にとって、もはや必要のない存在なのでしょうか?
脇毛は何のためにあるのか、もう一度考えてみましょう。
1.脇を守る役割

脇は人体の構造上、意外と大切な部分です。
脇には生命活動を維持するのにとても大切な太い血管やリンパ管、神経が存在します。
これらが損傷されると、大量の血が出たり、細菌などから身体を守るリンパが働かなくなって死んでしまいます。
脇が人体の急所のひとつであると言われているのも、このためです。
もちろん血管やリンパ管、神経は胴体にもあるのですが、脇の場合は構造的にそれらが身体の表面に近い位置にあるため、外からのダメージを受けやすい環境にあると言えます。
脇毛は脇を外部からのダメージから守るために生まれたと考えられています。
人間が原始人の頃は身体中の体毛が濃かったのですが、現代に至るまでに体毛は大分退化して無くなりました。
それにも関わらず脇毛はまだしっかり存在しているのは、脇はとても重要なパーツであるということを遺伝子がしっかりと記憶しているからなのです。
2.体温調節をする役割

前項でも触れましたが、脇には太い血管が体表に近い位置に存在します。
このため外気を感知しやすく、血液の温度が変わりやすくなります。
暑い時は脇を冷たいタオルで拭くと体温が下がりますし、寒い時は脇をしっかり温めると全身の体温の低下を防ぐことができます。
氷河期があって、その後徐々に地球の気温が上がる中で人間は進化してきました。
現代よりももっと寒い環境に人間はいたため、脇毛が備わっていたのです。
3.センサーとしての役割

脇毛にはいわゆるセンサーや触覚としての役割もあります。
脇には大事な神経が走っていますから、外部から脇毛に何かが触れると、すぐに察知することができます。
生命活動にとって大切な脇を守るため、敏感に反応するために脇毛は存在しています。
4.アポクリン腺を刺激する枠割

そして最後に、本題となるわきがとの関連性があります。
脇毛が生えている毛穴内部にあるアポクリン腺は、脇毛に刺激を受けてニオイの素となる汗を出します。
脇毛が多い、つまり毛穴が多いほど、アポクリン腺は刺激を受けるのです。
それなら脇毛はもう要らない?!

こうして見ていくと、進化を経て現代社会を生きる人間にとって、脇毛はもはや必須のものではなくなっていることがわかります。
衣服を着ることで体温調節は出来るし、外界の刺激から脇を守ることも出来ます。
アポクリン腺からニオイを発しなくても、様々なことで異性にアピールすることができます。
女性の場合はむしろ、脇毛があるほうが異性に逆効果の時代になったと言っても過言ではないのです。
わきがの原因となる脇毛よ、さらば!6つの処理方法、ベストなのは?
では、不要な脇毛をしっかり処理して、わきが軽減をしていきましょう。
わきがの処理方法はいろいろありますが、どれが一番良いのかについて、メリットやデメリットを紹介しながら説明していきます。

時間が無いから手っ取り早く処理したい、という時に真っ先にやってしまうのが、この「剃る」という処理法ですね。
使う道具はカミソリがリーズナブルで、誰もがやったことのある処理法でしょう。
しかし、カミソリでジョリジョリと摩擦をすることで、広範囲の皮膚が刺激を受けて、皮膚が剥けたり毛穴の上部に傷が出来てしまいがちになります。
また剃っている間に皮膚の下にある脇毛や毛根も摩擦刺激を受けるので、すぐ側にあるアポクリン腺も当然刺激を受けます。
つまり、わきがを助長する行動をしていることになります。
よく「剃ると毛が濃くなる」ということを聞いたことがあると思います。
刺激によって毛穴が発達するので、濃くなってしまうのです。
また切り口が断面状になるので、先端が太いまま伸びてきて濃く見えるということもあります。
これら様々な点からも、脇毛の処理にカミソリを使うことは良くないということがわかりますね。


時間に余裕がある人は、毛抜きで一生懸命脇毛を抜いていることでしょう。
カミソリで剃るのと違って毛根部分からスルッと抜けるので、再び生えてくるまでの時間が長くなったり、生えてきても先端が細いのであまり目立たないというメリットがあります。
しかし毛穴を刺激してしまうのは剃るのと同じで、あのチクッとする痛みや摩擦の刺激が逆にアポクリン腺を刺激して活発にさせます。
また、毛穴が黒ずんで色素沈着を起こしてしまったり、雑菌が入って脇にブツブツとした荒れが発生する恐れもあります。
毛穴に対するインパクトということで言うと、剃ったほうがまだましです。

最近使う人が増えてきたワックス。
特にブラジリアンワックスが人気のようです。
温めたワックスを脇に塗り、冷まして一気に剥がす方法です。
粘着力の強いテープで剥がす人もいるようです。
脇毛以外の関係のない皮膚も剥がしてしまいがちですが、余計な古い角質なども脇毛と一緒に取り去ることができます。
イメージ的に剥がす時にとても痛そうですが、脇の場合は意外とそうでもないようです。
また毛抜きで1本1本抜くと毛穴や皮膚もつまんでしまって肌を痛めがちですが、剥がすという処理法の場合はそういったこともありません。


意外とおすすめなのが除毛クリームです。
除毛クリームは脇に塗ることで、脇毛の主成分であるケラチンというタンパク質を分解してくれる薬剤です。
ケラチンは18種類のアミノ酸が結合してできているのですが、その中でもシスチンというアミノ酸の割合が多くなっています。
除毛クリームに含まれる薬剤は、このシスチンの結合を切断する役割を持ちます。
除毛できるのは肌の表面から上にある脇毛だけなので、比較的すぐにまた脇毛は伸びてはきますが、毛穴や毛根に対してのダメージは断然少ないので、アポクリン腺を刺激しません。
薬剤成分が入っているので、肌が弱い人にはおすすめできません。

やっぱり自分で脇毛を処理するのは自信が無い、という人が駆け込むのが脱毛サロンです。
最近はサロンも増えて価格競争が激しくなってきたため、意外とリーズナブルな価格で脇毛脱毛を受けることができます。
目安としては約3万円ほどです。
脱毛サロンで行われる主な施術はフラッシュ式と呼ばれる光照射によるもので、毛根に強い光をあててダメージを与えます。
痛みや熱感もなく、安心して施術を受けることができ、脇だけならわずか数分で終わります。
施術後すぐにすべての脇毛が抜けるわけでなく、2~3週間後に徐々に抜け落ちてきます。
しかし永久脱毛ではないので、毛周期を計算しながら定期的に通い続ける必要があります。
体質にもよりますが、気にならなくなるまでには15回くらい通う必要があります。
毛根はダメージを受けているので、徐々に脇毛が生えにくくなってきます。
照射される光はメラニン色素がある毛根だけに向けられるため、アポクリン腺へは殆ど刺激はありません。

脱毛サロンでは心もとないという人は、美容外科や美容皮膚科などが行っている医療脱毛の施術を受けています。
施術者は皆医療従事者なので、安心感は高まります。
また、施術には医療機関だけが使用できる医療レーザーやニードル脱毛が用いられ、永久脱毛が可能になります。
施術回数も8回くらいで終了しますし、回数も少ない分、脱毛サロンと比べても料金はあまり変わりません。
医療レーザーは若干痛みが強くなりますが、痛みに弱い人には医療機関ならではの軽い麻酔を皮膚に塗ってから施術を受けられるので安心です。

わきがにオススメの脇毛処理方法まとめ
処理方法 | おすすめ度 |
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脱毛サロン・クリニック | ![]() |
除毛クリーム・ワックス | ![]() |
剃る・抜く | ![]() |
まとめ
いかがでしたか。
わきが体質の人は、できるだけアポクリン腺に刺激を与えない方法で脇毛を処理することが大切だ、ということをご紹介しました。
脇毛の処理方法の是非を列挙しましたが、アポクリン腺への刺激という観点から言うとクリニック<脱毛サロン<除毛クリーム<剥がす<剃る<抜くの順番になります。
わきがで悩んでいる皆さん、ニオイをより軽減させるためにも、無駄な脇毛を上手に処理しましょう。